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【産経新聞】貞観地震で「復興の鐘」? 注目浴びる梵鐘鋳造遺構<宮城県仙台市>

宮城県仙台市若林区の薬師堂東遺跡発掘調査現場で発見された平安時代の貞観地震(869年)後のものとみられる梵鐘(ぼんしょう)鋳造遺構は、地震で被害を受けた陸奥国分寺の修理の一環として造られた可能性があり、東日本大震災からの復興に取り組む市民に勇気を与える発見と、注目を集めていることが報道されています。



貞観地震で「復興の鐘」? 注目浴びる梵鐘鋳造遺構 仙台 – MSN産経ニュース

仙台市教委の発表によると、梵鐘鋳造遺構は約2メートル四方の竪穴。底部に粘土と瓦を敷き、さらに粘土を盛った台座(直径約70センチ)が確認された。現代の建物の基礎で半分が破壊されているが、梵鐘の鋳型を支えた土台と考えられる。瓦は鐘の重量に耐えられるように入れたという。

 このほか、鐘をつるす上部のカギに当たる「竜頭(りゅうず)」と呼ばれる部位の鋳型が見つかり、溶解炉の破片や鉱滓(こうさい)、炭なども出土、市教委は梵鐘鋳造遺構と結論づけた。竜頭の鋳型は鐘本体の鋳型とは別に作られ、鋳造の際に埋め込まれたとみられる。

 遺跡は陸奥国分寺跡と隣接し、陸奥国分寺は文献から貞観地震後に修理されたことが分かっている。梵鐘の製作には高度な技術が必要で、当時は中央から専門の工人が来て寺院の近くで鋳造するのが一般的だったことから、市教委はここで造られた梵鐘は陸奥国分寺で使われ、それは貞観の震災からの復興に伴う可能性が高いとしている。

 市教委文化財課の吉岡恭平課長は「もしも“復興の鐘”だったとしたら、因縁を感じる。市民がこれを知って元気をもらえたら」と話している。

時を越える「復興の鐘」、詳しいことを知りたいニュースです。


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