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【中日新聞】防潮堤に空洞138カ所 三重県、津波で倒壊恐れ

東海、東南海などの大地震や津波の発生が予想される三重県で、海岸部にある防潮堤と護岸の内部が138カ所で空洞化していることが県の調査で分かったことがニュースになっています。



中日新聞:防潮堤に空洞138カ所 三重県、津波で倒壊恐れ:社会(CHUNICHI Web)

県内の堤防の多くは1959(昭和34)年の伊勢湾台風直後に建設され、空洞化の原因は堤防内からの長期間にわたる土砂の流出など。地震や津波発生時に倒壊する恐れがあり、県は来年度から補強工事をする。
 三重県内の海岸堤防などの総延長は、伊勢湾内や熊野灘沿岸で計217キロ。県は2009年度からの3年間で県管轄分の計195キロの堤防内部を初めて点検した。その結果、138カ所で空洞化が判明。さらに空洞が疑われる地点も百数十カ所に及んだ。
 伊勢湾台風後に造られた防潮堤は、積み上げた土砂をコンクリートで覆った構造。国の基準に沿って建設されたとみられるが、長い年月で内部の土砂が圧縮・流出したとみられ「強度が低く、地震や津波で倒壊する可能性がある」(県港湾・海岸室)という。

最大の空洞は、三重県紀北町紀伊長島区の海岸で長さ6メートル、直径90センチ。10年度の調査で見つかったもの。危険性が高いとの判断からすぐに補強工事が行われ、完了しているそうです。沿岸部に人口が密集する津市内では計7カ所、四日市市でも長さ6メートル、直径20センチの空洞が確認されているとのこと。

三重県では1999~04年度に防潮堤の地盤を調査。震度5強から6弱では、揺れによる液状化で4割が機能を失うことが分かっているそうです。今回の調査では地盤が強固な堤防でも空洞が見つかり、さらに多くの堤防が機能を失う危険性が浮上したということになります。

早い対策が望まれます。


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