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【河北新報】学校での被災 教訓探る 宮城の教育研究者が調査、出版「子どもの命は守られたのか」

東北福祉大の数見隆生教授(学校保健学)を中心に宮城県内の教育研究者6人が、東日本大震災で被災した学校の教訓をまとめた書籍「子どもの命は守られたのか」を出版したことが、河北新報に掲載されています。震災で浮かび上がった課題として、避難行動や校舎の構造などを指摘。学校や地域に、災害対策と避難マニュアルの改善を求める内容となっているそうです。



河北新報ニュース 学校での被災 教訓探る 宮城の教育研究者が調査、出版

 6人は東北福祉大、宮城教育大、宮城大、東北生活文化大の教員。宮城県内の小中学校や高校に聞き取り調査した結果を、4章構成でまとめた。第1章と第2章は、3月11日の学校の避難行動と、避難後の教職員の対応を詳細に紹介する。
 第3章は教訓を整理した。学校避難の原則として(1)校舎の耐震性が高い(2)校舎避難は3階以上の高さが必要(3)近くに高台がある場合は高台避難―の3点を強調。「機械的に慣習化してきたマニュアルは最悪の事態を想定し、地域住民と学校とで検討し直すべきだ」と訴えた。
 今回の震災では、保護者に子どもを引き渡した後に犠牲になったケースが多かった。このため、津波や風水害の際の引き渡しの見直しを提言。備えに向けて、教職員と保護者、行政、住民との「日常的連携」の重要性にも言及している。

学校や地域の被災状況などを伝える100枚以上の写真も収められているこの本は、A5判。184ページ。1785円。
問い合わせについては上記の河北新報のページをご確認ください。


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